日本版スチュワードシップ・コードの
受け入れについて

2020年9月
マニュライフ・インベストメント・マネジメント株式会社

当社は、責任ある資産運用者としてスチュワードシップ責任を果たすため、「責任ある機関投資家」の諸原則≪日本版スチュワードシップ・コード≫を受け入れております。同コードが改定されたことを受け、改めてその受け入れを表明いたします。 

スチュワードシップ責任

投資先企業やその事業環境等に関する深い理解のほか運用戦略に応じたサステナビリティ(ESG要素を含む中長期的な持続可能性)の考慮に基づく建設的な「目的を持った対話」などを通じて、当該企業の企業価値の向上や持続的成長を促すことにより、「顧客・受益者」の中長期的な投資リターンの拡大を図る責任

「責任ある機関投資家」の諸原則≪日本版スチュワードシップ・コード≫ 

1. 機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たすための明確な方針を策定し、これを公表すべ きである

当社は、投資一任契約資産及び投資信託の運用を通して、顧客及び受益者の中長期的な投資リターンの拡大への寄与という観点から、以下の方針に沿ってスチュワードシップ活動を実行いたします。

エンゲージメント活動実施の必要性と優先順位、その手段などについては当社の各投資運用戦略・運用スタイルの特徴、エンゲージメント活動の内容などを総合的に判断したうえで、決定します。
当社は運用権限を委託する際、運用委託先には戦略ごとに、中心となるスチュワードシップ活動状況を確認することとします。

2. 機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反について、明確な方針を策定し、これを公表すべきである。

当社がスチュワードシップ責任を果たす上で、想定される利益相反は以下のケースがあります。 

  • 当社の顧客あるいはその関連企業への議決権行使 
  • 当社の関連企業または関係者が利害を有する企業への議決権行使

当社は、顧客・受益者の利益を最優先として、議決権行使ガイドラインに基づいて議決権行使を行います。利益相反を認識した場合は、その事案を『利益相反懸念先リスト』に登録し、当社リスク管理委員会に報告いたします。また、当該企業に対する議決権行使は、議決権行使助言会社の推奨通りに行います。 

尚、株式運用部・債券運用本部は、ESG・サステナビリティ(ESG要素を含む中長期的な持続可能性)について定期的に議論する場を設けておりますが、投資判断に関しては、それぞれの顧客の利益を最大化するよう努めております。

3. 機関投資家は、投資先企業の持続的成長に向けてスチュワードシップ責任を適切に果たすため、当該企業の状況を的確に把握すべきである。

当社は、投資先企業の分析を行い、状況を的確に把握するよう努めます。分析にあたっては財務情報に加えて、ESG(環境・社会・ガバナンス)要素を使用し、当該企業の課題把握に努めます。 

また、運用権限を委託する場合、運用委託先より適宜報告を求めることにより、運用委託先において投資先企業の状況が的確に把握されているかを確認します。

4. 機関投資家は、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」を通じて、投資先企業と認識の共有を図るとともに、問題の改善に努めるべきである。 

株式運用部は、議決権行使が問題の改善のための重要な手段の一つであると考えています。その上で、財務情報やESG要素を用いた分析により対話が必要と判断した場合、適宜投資先企業と対話の機会を設けます。また必要に応じて、他の機関投資家と協働して対話を行うこと(集団的エンゲージメント)も検討します。
債券運用本部においても、投資先企業と海外投資家・債券運用者の立場から「目的を持った対話」を行っております。

運用権限を委託する場合、運用委託先より適宜報告を求めることにより、運用委託先における本原則へのアプローチを確認します。 

5. 機関投資家は、議決権の行使と行使結果の公表について明確な方針を持つとともに、議決権行使の方針については、単に形式的な判断基準にとどまるのではなく、投資先企業の持続的成長に資するものとなるよう工夫すべきである。

当社は、「議決権行使に関する基本方針」を、当社ホームページ上で公表しています。議決権行使の結果については、全ての議案への賛否を公表します。 

6. 機関投資家は、議決権の行使も含め、スチュワードシップ責任をどのように果たしているのかについて、原則として、顧客・受益者に対して定期的に報告を行うべきである。 

当社は、運用財産に係る国内株式の議決権行使の結果について、原則として毎年5月及び6月に開催される株主総会における議決権行使の結果を取り纏め、同年8月末を目途に当社ホームページ上で公表いたします。また「顧客・受益者」の個別の事情を踏まえ、適切に報告・対応するよう努めます。
債券運用本部においても、顧客の要請に応じて、債券投資における「サステナビリティの考慮の状況」を報告しております。

7. 機関投資家は、投資先企業の持続的成長に資するよう、投資先企業やその事業環境等に関する深い理解のほか運用戦略に応じたサステナビリティの考慮に基づき、当該企業との対話やスチュワードシップ活動に伴う判断を適切に行うための実力を備えるべきである。 

当社は、本原則の趣旨に則り、社内勉強会を実施する等、役職員の研鑽に努めるとともに、当社の海外拠点(グループ会社)の組織および人的資源を活用して、スチュワードシップ活動の向上に努めます。また、その活動状況を、「顧客・受益者」の個別の事情を踏まえ、適切に報告します。

以上